2017年3月6日月曜日

実際にkosselのキットを買ってみて の話


想定用途を

・ホビーメインか仕事メインか

 これは主にダウンタイムの想定の話
 三日以上を許容するならホビー扱いでいい

・クルマを所有してるかどうか

 これはホームセンターにいけるかどうかと
 最低限の工具類が揃っているか 車内で使うかどうか の想定

・予算 5万 10万 15万

 全ての予算帯において本体と最低限の部材の合計価格とする


この辺で雑にわける




・まずホビー専業 予算5万 クルマ無し なら

ダヴィンチJRとかの完成品のPLA専用モデルがええ

理由は

とりあえず安くて簡単 メーカー保証有り
メンテやセットアップに追加費用不要
ホビーだからメーカー修理で一週間くらい使えなくても困りはしない


・ホビー専業 予算5万 クルマ有り なら

ABS対応でヒートベッドがついた中華キットを自力で調達してなんとかするしかない
あまりでかいものを作らないならAnycubic Kossel が大体3万弱
これにエーモンの電線やカプラ ホムセンで買えるネジ等の追加の部材と
不足するアクセサリーの出力用フィラメント 最大 2キロ程度

これで大体5万

なんでクルマ有りだと中華キットのみになるかというと

PLAは夏の車内で溶け落ちる
冗談ならいいんだけどガチなんだよなぁ
なのでABS対応のヒートベッドが付きモデル必須になり
そうなると予算5万程度では中華キットしかない

まぁでも5万ではフィラメント代や保守部品代が厳しいので
その辺の追加費用を一ヶ月後くらいを目処に見るといい

・模型趣味で仕事半々 予算10万 車あり なら

 ダヴィンチプロとかのABS対応でケース入りモデル 8万前後

 もしくは 前述の中華キットを買って
 後全部を壊れやすい保守パーツやフィラメント代や
 静音化とかデルタ式のアームををマグネットバーへのアップグレードとか
 その辺にぶっこむのも手

 現在完成品の3DプリンターでABS対応が大体5万以上10万以内くらいで
 やすいの だとこのあたりが一番競争が激しい

・プロユース 予算15万

 ABS対応モデルで10万以上の完成品

 ここに関してはあんまり書くこと無いなぁ
 15万程度の予算をさくっと準備出来るなら
 機器トラブルとか気にせずにモデリングに専念できるので

 調べた限りでは 原型師さんは大体UpPlus使ってるね


次に 3Dプリンタの機種選定でよくある話

・フィラメントはABSかPLAのどちらがいいか

 これはもう単純に出力品の用途による

 出力品にエッジや穴の精度のタイトさがそこまで不要で
 なおかつ可能な限り安いほうがよくて
 運用箇所の温度が60度を超えないなら PLAでいい

 ただこの条件だと風変わりなペン立てや置物以外に
 何に使えるんだよって感じなのだが
 この条件で使うことを前提にすれば案外用途はたくさんあるのです


 ヤスリやドリルやタップが使えないとダメで
 ドレメルとかのモーターツールもバリバリ使えて
 運用箇所の温度が60度を超える場合
 ABSじゃないとダメ クルマは温度の関係でABS前提

 ぶっちゃけちゃんとした3Dプリンタなら
 ABSの方が高速出力出来て高強度で
 ヤスリとかで積層痕が消しやすくて ナイフで削れて
 熱湯ぶっかけても大丈夫なので
 
 正直ABSだけ使っとけばいいという感じなんだが
 割と精度や見た目が”どうでもいいもの”で
 安くあげたいならPLAが結構使えるんだよねー


・3Dプリンターキットの難度のお話

 昔のキットはガレージキット状態で
 ろくな説明無しでパーツがバラで入ってるだけ

 樹脂パーツは全部3Dプリント
 精度が必要なパーツも自分で組み立てと調整が必須
 ファームウェアも探してこないとダメ
 みたいな無理ゲー状態だったんだけど


 最近の3Dプリンターキットは割と射出形成品使われてたり
 機械周りの部品の量産効果での安定化とかもあり
 精度が必要なパーツは組み立て済みだったり

 ファームウェアも最低限の調整でどうにかなったり と
 まぁファームウェア書き込みが必要な部分以外は
 タミヤのカーラジコンのキットが組み立てられるレベルならなんとかなります

 でもまぁ安価で粗悪なキットも結構まだ売れ残ってるので
 そういうのを掴まされないようにする目利きが必要かも?


・大体のトラブルは予備部品と品質の高いパーツへの予防整備でなんとかなる

 プリントができなくなるレベルの致命的な不具合ってのは案外限られてて
 しかもモーターや電源やメイン基板が死ぬってのは稀で
 ほとんどフィラメント詰まりなのよね

 それでもおきてしまった場合にメーカサポートは田舎だと往復で三日以上かかる
 サポート拠点が近かったり大都市圏の郊外ならそうでもないんだけど
 メーカー保証でなんとか みたいな場合だとダウンタイムが発生する

 キット品はそこが最初から当てにならない代わりに
 故障レートの高い主要な予備部品さえきちんとストックしていれば
 最低限のダウンタイムでプリントが再開できるようになるのが利点

 これは自作PCとかの話にも通じるね


・これがよく壊れるけど簡単になおせて部品自体は安い 系のもの

 キット系なら基本全部Amazonで買える

 ノズル
   先端が削れたりPLAとABSを頻繁に入れ替えたりとかすると
   詰まって死にやすい
   これはキット品なら汎用工具が使いやすくていくつか入ってるのを買うとええ

   交換するノズルが固定で確定すればファーム修正も楽でいい

 バレル
   フィラメント詰まりの原因のもう一つ
   これも分解整備自体は簡単だから予備もっとけ

 モータードライバ
   これも昔は割りと死にやすかったらしい 主に熱で
   ただキット品の場合五個付属で一個余るからそれを予備にすればいい
   二個同時に死ぬってのは稀

 ビルドプレートに貼るシート類
   所謂ビルドタックとかプラットフォームシートと呼ばれるやつな
   性能がいいやつほど劣化したときのトラブル原因になる


・あると便利かも 系の特殊工具や部材

 ヒートブロックのネジに合ったタップ キット系なら大体M6
  フィラメント漏出系の不具合で詰まった時に無いとヘッドごと交換になる

 カプトンテープ
  まぁこれも持っとくとええ 部品交換時に貼り付けが必要だったり
  ヒートベッドやガラステーブルに貼ったりが出来る
  20mmと100mmがありゃ十分じゃないかなぁ

 放射温度計
  ヒートベッドの温度分布を調べたり
  作動中のトラブルの原因を探すのに使える

 最低100mmのノギス
  デジタルノギスでいい キャリブレーションとかで使う

 シックネスゲージ
  紙で代用が可能だけどノズル高さ調整とかであるとチョ~便利



とりあえずこの辺かなぁ 以上

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